東北
Tohoku
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仙台/松島 Sendai/Matsushima
私は大学時代の大部分を、出身県のとある奨学会が運営する寮に入って過ごしました。
この寮は、大学生の寮であるにもかかわらず、いろいろと行事や拘束の多い寮で、その行事の1つとして、寮生そろっての旅行がありました。そして、私が1年生のときの旅行先が、仙台・松島でした。
寮生は全部で25人ほど。何人かは都合で参加できず、実際に行ったのは20人ちょい。上野駅発の夜行列車に乗って、仙台へ向かいました。
もちろん、車内ではビールなど飲みつつ、数人でグループを作ってはトランプなどのゲームに興じ(さすがにジャラジャラをやる人はいなかった)、
ほとんど寝ることのないまま、夜明け前には仙台に到着しました。
まだ暗い仙台駅前をこの人数でぶろちょろした後、夜明けごろには青葉城へ行って、新興宗教集団のお祈りに遭遇して気味悪く思ったり、
街が動き始める時間になってからは、付近の観光ルートを歩き回ったりして、結構ハードに動き回りました。
そして、確かお昼前に松島へたどり着きました。松島では、昼食及び個人行動は後回しにして、まずはみんなで遊覧船に乗ることになっていました。
20人もの集団で、そうは大きくない遊覧船に乗り込んだのですが、全員、前夜はほぼ徹夜状態、そのうえ早朝から立ちづめで歩き回っていて、このころになると、相当に疲れが出てきていました。
そんななか、やっと落ち着いて座ることのできる乗り物に乗り込んだのです。私は、船が動き出す前、岸壁に停泊していたところしか覚えていません。
再び気がついたとき、船は出発したところと同じ岸壁に、同じように停泊していました。
気を失う前と異なるのは、時計の針が1時間ほど進んでいること。おぼつかない足取りで、ただ乗り込んだだけの船を降りました。もちろん、私だけでなく、他の人もほぼ全員が同じ状態でした。
なんということか、どうも私たちは、お金を払って乗った遊覧船の上で、集団でひたすら眠りこけていたのです。
ただ一人、何日か前に先に旅行に出かけていて、この朝仙台駅で合流した人だけが、他の寮生と違う元気な状態でした。その人に、恐る恐る、船の上での出来事を聞いてみました。
「思い切り笑われてたぞ」
旅の恥は、かき捨てましょう。
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